地価は個別的、流動的に発生しているので、地価に対する客観的尺度を求めにくいものである。したがって一般の人は地価の基準には公示価格のような、公的価格に依存しがちのものである。むしろ公示価格制度は大衆のそのような心理をとらえようとしたものと思われるが、その場合大衆は公示された価格を最低価格として受けとめる傾向がある。公示価格は時価の中値(正常価格)であるという人がいるが、それは標準地についての中値をいっているのであり、標準地を鑑定評価した価格はその界隈の中値に相当するかどうか。
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その界隈には表地もあれば裏地もあり、住居の敷地もあれば店舗の敷地もある。もし標準地の価格を界隈の中値の意味にとるなら、選択についてはその界隈の数個所を評価させ、その平均的な価格を推定のうえ土地鑑定委員会で調整して公表すべきである。この場合、多分1個所を鑑定評価した場合より低価に出るであろう。その低価を正常な価格として公示して、つねに公示価格を最低値にみる傾向のある大衆の心理に対処すべきものと思う。