住宅の展示主である関西系の大手不動産会社の営業マンは、そんな高額物件の購入を平然と(むしろ熱心に)勧めてきたのです。営業マンの説明は懇切丁寧で、積極的な接客姿勢に、話はどんどん前向きな方向に展開していきました。「石川様の場合ですと、住宅ローンは35年で考えましょう。今から全額を返済できるか、総額はいくらになるのか、なんてことを考えても仕方ありません。月々の返済額で見ていくものなのですよ。そう考えますと、石川様の月給なら十分にローンの支払いができてしまいますよ!」と、ここでなぜかガッツポーズを取った営業マン。その語り口に、安心感を覚えてしまったのは今考えれば不思議ですが、それにしても7000万円の家を買えるほどの高給取りではありません。正直にそう言うと、営業マンは(ローンを組む当事者である私以上に)自信満々に答えました。「石川様!ぶっちゃけた話、今はそう考えないのですよ。今みたいに景気が悪いときだから、逆に公務員の方々は強いと思いませんか?」確かに公務員は民間企業のサラリーマンのように倒産リスクはありません。しかし、強いというほどでもありません。そうは思っていたのですが、強気な営業マンの言うことに説得力を感じてもいました。
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