一部の特殊なノウハウを持った業者だけが、割安な競売物件を落札していたのだ。それが変わったのは、バブル崩壊以降、整理回収機構が登場してからだ。不良債権処理の旗印のもと、機構は処理のスピードを求め、次々と競売を申し立てた。他の金融機関もこれにならって、競売を申し立てることが多くなった。これにより、優良な物件でも競売に掛けられるようになり、普通のプロだけでなく素人までもが競売物件を探すようになったのだ。この頃、私もよく地方裁判所の閲覧室に行ったが、その混み具合は尋常ではなかった。
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目的の物件の資料を見るために、順番待ちで二時間ぐらい待ったこともある。昔を知るものとしては、一八〇度の変化であり驚きであった。ただし、不動産競売物件のリスク自体はなんら変わっていない。読者は、そのことを知っておかなければならないのだ。次頂以降、詳しく話をしよう。